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「そろそろ年末年始の海外旅行、計画しようかな」と調べ始めたタイミングで、出国税や宿泊税のニュースがちらほら目に入ってきて、なんとなく身構えてしまった。そんな方、実は結構多いんじゃないかと思います。私自身も、旅行費用のニュースを追いかけている中で「え、また値上げの話?」と、正直ちょっとうんざりしかけた瞬間がありました。
2026年7月には、出国税(正式には国際観光旅客税といいます)が1,000円から3,000円へと、実に3倍に引き上げられました。それと並行して、全国のあちこちの自治体で「宿泊税」が新しく導入されたり、税率が見直されたりする、いわゆる「宿泊税ラッシュ」も進んでいます。ニュースの見出しだけを見ると、「もう海外旅行なんて気軽に行けないのでは」と不安になってしまう気持ち、すごくよく分かります。
でも、実際に中身を整理してみると、「なんとなく怖い」という感覚と、「具体的にいくら増えるのか」という実数には、結構な距離があるものなんですよね。この記事では、出国税と宿泊税、それぞれ何がどう変わるのかを整理したうえで、家族旅行を例に「実際どれくらい費用が増えるのか」をモデルケースで試算してみます。そして、値上げの流れそのものは止められないとしても、「お得にリッチな旅行」を諦めなくていい理由についても、私なりの考え方をお伝えできればと思っています。
なお、税額や制度の詳細、各自治体の宿泊税率などは今後も変更される可能性があります。この記事は執筆時点(2026年9月)で確認できた公的な情報をもとに整理していますので、実際に予約・渡航する際は、必ず国土交通省や各自治体の公式情報をあわせてご確認ください。

結論から言うと、2026年は「出国税」と「宿泊税」という、2つの異なる税金がほぼ同じタイミングで動いている年です。どちらも旅行者から見れば数千円単位の話ですが、性質はまったく別物なので、まずはひとつずつ整理していきます。
出国税(国際観光旅客税)は、日本から出国する人1人につき徴収される税金で、2026年7月1日から1,000円から3,000円へと引き上げられました。航空券や旅行代金に上乗せされる形で徴収されるため、多くの場合、旅行者が窓口で個別に支払うようなものではなく、気づかないうちに運賃へ含まれています。だからこそ「実感としては分かりにくいけれど、確実に負担は増えている」というのが正直なところだと思います。
もともとこの税金は、観光立国の推進や、出入国の管理体制強化などの財源として使われる目的で導入されたものです。2026年度の税制改正で引き上げが決まった際には、免税制度の有効性も含めて検証していく方針が示されており、単なる値上げというより、制度全体を見直していく流れの一環と捉えるとイメージしやすいかもしれません。なお、引き上げ前にすでに航空券を購入していたケースなど、経過措置が設けられているパターンもあるようなので、直前に予約を済ませていた方は、念のため利用した航空会社や旅行会社の案内を確認しておくと安心です。
出国税が「海外に出る人」への税金だとすると、宿泊税は「日本国内のホテルや旅館に泊まる人」への税金です。つまり、海外旅行に行く人だけでなく、国内旅行を楽しむ人にも関係してくる話なんですよね。報道によれば、2026年には全国で約30の自治体が新たに宿泊税を導入、あるいは既存の税率を改定する見込みとされています。オーバーツーリズム対策の財源として、こうした動きが全国的に広がっている状況です。
宿泊税の金額や仕組みは、自治体によってかなりばらつきがあります。宿泊料金の高さに応じて数段階の定額制を採用しているところもあれば、後述するように定率制へ移行しようとしているところもあります。「全国共通でいくら」という単純な話ではないので、旅行先が決まったら、その自治体の宿泊税について一度確認しておくと、当日になって「思ったより請求が多い」と戸惑わずに済むはずです。
注目したいのが、東京都の動きです。東京都はこれまで宿泊料金に応じた定額制の宿泊税を採用してきましたが、2027年4月から「宿泊料金の3%」という定率制へ移行する方針が示されています。つまり、2026年時点ではまだ現行の制度のままですが、少し先を見据えると「高いホテルに泊まるほど、宿泊税の負担も比例して増えていく」という仕組みに変わっていくということです。
これは「そろそろ憧れのハイクラスホテルに泊まってみたい」と考えている方にとって、地味に気になるポイントだと思います。定率制になると、宿泊税だけを見ても、部屋のグレードを上げるかどうかの判断材料が一つ増えることになります。とはいえ、まだ施行までには時間があるので、今すぐ慌てる必要はありません。「そういう制度変更が控えている」ということだけ、頭の片隅に置いておいてもらえれば十分です。
ここまでの制度を踏まえて、「結局、自分たちの旅行だといくら増えるのか」を、大人2人・子ども2人の家族4人で海外旅行に行くケースを例に、簡単なモデルケースとして試算してみます。数字は分かりやすさを優先した仮の前提であり、実際の税額は渡航先やホテルによって変わる点はあらかじめご了承ください。
| 項目 | 2026年6月まで | 2026年7月以降 | 差額(4人分) |
|---|---|---|---|
| 出国税(1人あたり) | 1,000円 | 3,000円 | +8,000円 |
| 国内宿泊税(例:3泊、1人1泊あたり数百円程度と仮定) | 自治体・宿泊料金帯により異なる | 自治体により導入・増税の可能性あり | 数百円〜数千円程度(自治体次第) |
出国税だけで見ると、家族4人分では8,000円の負担増です。これに、渡航前後で国内のホテルに前泊・後泊するようなケースでは、宿泊税が数百円〜数千円ほど上乗せされる可能性があります。合計すると、家族旅行1回あたり1万円前後、費用感が変わってくるというのが、大まかなイメージです。
旅行代金全体が数十万円規模になることを考えると、1万円というのは決して無視できる金額ではありませんが、旅行そのものを諦めるほどのインパクトかというと、私はそこまでではないと感じています。次の章では、なぜこうした値上げが今のタイミングで重なっているのか、その背景も含めて整理していきます。

結論としては、これらの値上げは「観光客が急増している一方で、その受け皿を整える財源が足りていない」という、自治体側の事情が背景にあります。旅行者からすると値上げは正直つらいところですが、背景を知っておくと、少し冷静に受け止められる部分もあると思います。
近年、日本を訪れる外国人観光客の数は大きく伸びていて、いわゆるオーバーツーリズムが各地で課題になっています。観光地の混雑やゴミ問題、公共交通機関の混雑対応など、自治体側が新たに負担しなければならないコストは確実に増えています。宿泊税は、こうした受け入れ体制の整備費用をまかなうための財源として位置づけられているケースが多く、「観光客を迎える側の負担」を、旅行者にも一部お願いする形になっている、というのが実情に近いと思います。
出国税についても、出入国管理体制の強化や、観光関連施策の財源として使われる位置づけです。つまり、どちらの税金も「旅行者いじめ」というより、「増え続ける旅行需要そのものを支えるための投資」という側面が大きいのだと私は理解しています。
こういうニュースを見ると、「値上げされる前に、今のうちに行っておこう」と焦る気持ち、私にもすごく分かります。ただ、その焦りだけで予約を急いでしまうのは、正直あまりおすすめしません。
出国税の引き上げは、すでに2026年7月に実施済みです。つまり、「値上げ前に駆け込む」というタイミングは、この記事を読んでいる時点ではもう過ぎていることになります。宿泊税についても、東京都の定率制移行は2027年4月からとまだ先の話ですし、他の自治体も段階的に制度を整えている最中です。「今すぐ動かないと損をする」というより、「制度は少しずつ変わっていくものだ」と捉えて、自分の予定やお財布の状況に合わせて、いつも通りのペースで計画するくらいがちょうどいいと思っています。焦って予定を詰め込んだ結果、無理な日程になったり、比較検討が不十分なまま予約してしまったりする方が、よっぽどもったいないですからね。
出国税や宿泊税の話をしていると、つい「税金だけが値上げの原因」のように感じてしまいますが、実際には円安や燃油サーチャージの動きの方が、旅行費用全体への影響としてはずっと大きいというのが実感に近いところです。夏の海外旅行者数が6年ぶりに減少したというニュースもありましたが、その背景として挙げられているのは燃油高や円安の影響であって、出国税や宿泊税がその主因として語られることは、今のところそれほど多くありません。
燃油サーチャージは航空券の発券タイミングによって数千円〜数万円単位で変動することがあり、正直なところ、出国税の2,000円の増加分よりも、燃油サーチャージや為替レートの変動の方が、旅行費用全体に与えるインパクトははるかに大きいというのが実態です。「出国税や宿泊税だけを見て一喜一憂するより、旅行費用全体の中でどこにインパクトがあるのかを俯瞰して見る」という視点を持っておくと、ニュースに振り回されすぎずに済むと思います。
先ほどのモデルケースで見たとおり、出国税の増加分は家族4人でも8,000円ほどです。旅行代金全体が数十万円規模になることを考えると、割合としては数%にも満たないケースがほとんどではないでしょうか。もちろん「増えないに越したことはない」というのは大前提ですが、この金額だけを理由に「もう海外旅行は無理」と諦めてしまうのは、少しもったいない判断だと私は思います。
大事なのは、値上げの事実を正しく知ったうえで、「じゃあ、その分をどう工夫してカバーするか」を考えることだと思うんですよね。次の章では、そのための具体的な考え方をお伝えしていきます。

結論から言うと、税金の値上げ分そのものを直接ゼロにすることはできませんが、旅行費用全体を圧縮する工夫を組み合わせれば、増えた負担は十分に吸収できる範囲だと私は考えています。ここからは、私自身がふだん意識している考え方を紹介していきます。
出国税や宿泊税は、現金で支払う旅行代金に上乗せされる形になっています。だからこそ、その土台となる航空券やホテル代そのものを、マイルやポイントを使って安く(あるいは実質無料に近い形で)確保できれば、税金分の増加はそれほど気にならなくなる、というのが私の基本的な考え方です。
たとえば、通常運賃で購入すれば10万円以上するような航空券も、マイルを使った特典航空券であれば、必要なのはマイルと、燃油サーチャージ・諸税(出国税を含む)といった諸費用だけで済むことがあります。つまり、航空券の「本体価格」の部分をマイルでカバーできれば、出国税の増加分を含めても、トータルで見た負担感はぐっと小さくなる、という発想です。特典航空券の取り方や、予約が取りにくいと言われる時期の考え方については、トク旅Blog内の「ANA特典航空券が取れない・予約できない理由|国内線と国際線で対策はこう違う」でも詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
私自身、クレジットカードのポイント還元やホテルの上級会員特典を活用しながら旅行費用をコントロールしてきた経験があります。たとえば、還元率3%クラスのカードを日常の支払いに使い続けるだけでも、年間の利用額次第では数万円分のポイントが自然に貯まっていきますし、ホテル系のカードの無料宿泊特典を1回使えるだけで、宿泊費という「もう一つの大きな出費」をまるごと圧縮できることもあります。実際に1年間、ホテル系のカードをメインで使い倒してみたときの具体的な数字や実感については、「1年間マリオットアメックスをメインカードで使いまくったらお得すぎた」という記事にまとめているので、興味のある方はのぞいてみてください。
大事なのは、「出国税が上がったから旅行をやめる」のではなく、「出国税が上がった分、どこかで数千円〜数万円を取り戻す仕組みを持っておく」という発想の転換だと思っています。マイルやポイントは、まさにこの「取り戻す仕組み」として、一番使いやすい手段の一つです。
もう一つ、私が意識しているのが「増えた分を、無理に節約で埋め合わせようとしない」という考え方です。出国税や宿泊税の増加分を、旅行の質を下げる方向で帳尻合わせしてしまうと、せっかくの旅行が「我慢の旅」になってしまいかねません。
それよりも、マイルやポイントの活用で浮いた分を、現地での食事や、ちょっとしたアクティビティ、快適に過ごすためのグッズといった「小さな贅沢」に回す、という考え方の方が、私は好きです。値上げされた数千円を悔しがるより、浮かせた数万円を楽しみに使う方が、旅の満足度としては圧倒的にプラスになりますからね。お金をかけるところと節約するところのバランスを、自分なりに見つけていくことが、結局いちばん納得のいく旅につながるんだと思っています。
最後に、これから旅行を計画する方に向けて、値上げ時代でも安心して準備を進めるためのチェックリストをまとめておきます。
- 渡航先・宿泊予定地の宿泊税の有無・税率を、自治体や宿泊施設の公式サイトで確認しておく
- 航空券は、燃油サーチャージの発券タイミングによる変動もあわせてチェックする
- マイルやポイントで航空券・宿泊費を圧縮できないか、特典航空券や無料宿泊特典の条件を確認する
- 「値上げされたから焦る」のではなく、いつも通りのペースで比較検討する時間を確保する
- 浮いた費用の使い道(現地体験・ホテルのグレードアップなど)を先に決めておくと、節約のモチベーションも上がりやすい
出国税や宿泊税のニュースを見るたびに身構えてしまう気持ち、私自身もすごくよく分かります。でも、こうして数字を分解してみると、「旅行そのものを諦めるほどのインパクトではない」ということが見えてきたんじゃないでしょうか。
制度は今後も少しずつ変わっていくと思いますが、そのたびに一喜一憂するのではなく、「じゃあ、その分をどう工夫してカバーしようか」と考える方に、エネルギーを使っていきたいなと私は思っています。この記事が、そんな考え方の一助になれば嬉しいです。値上げのニュースに足を止めるのではなく、次の旅の計画を、ぜひ一歩でも前に進めてみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたの旅が、少しでも納得のいく形になりますように!

